臨済宗の坐禅には公案というものがあります。試みに一つ、私が好きなものを挙げてみる事にします。
『碧巌録』
第46則 鏡清雨滴声
原文
本則:擧。鏡清問僧。門外是什麼聲。僧云。雨滴聲。清云。衆生顚倒迷己逐物。
頌:虚堂雨滴声、作者難酬対。依前還不会。会不会、南山北山転澎湃。
読下し文
本則:挙こす。鏡清、僧に問う。門外是什麼の声ぞ。僧云く、雨滴声。清云く、衆生は顚倒して己に迷うて物を逐う。
頌:虚堂の雨滴声、作者 駲対し難し。もし曽て流れを入すといわば、南山北山うたた澎湃たり。
さて、今日は雨のようですね・・・ザーーッ・・・。
私は雨の日が好きなのですが、皆さんは如何でしょうか?
雨の日は心も洗われるようで、穏やかな気持ちにさせてくれます。
・・・ん?もしかすると、本当に雨で心が洗われているのかもしれないですね。
というか、雨が澎湃(ほうはい)として降っている・・・ザーーッ・・・それだけが心自体なのかもしれませんね。
さて、坐るとしましょう。